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安全性が高い金庫の基準とは?



大切な物を火災や盗難から守るのが金庫の役割です。
では、金庫の安全性はどのようにして保たれているのでしょうか?
ここでは金庫の耐火性能、防盗性能、ロックシステムについて取り上げ、金庫の安全性について解説します。


金庫には「耐火金庫」と「防盗金庫」の2種類がある

そもそも金庫とは耐火性能と防盗性能を有するもののことを呼びます。
2つの性能のうちどちらに重点を置いているかによって、「耐火金庫」「防盗金庫」と呼んで区別することもあります。ちなみに、防盗性能があって耐火性能のないものは金庫ではなく「防盗庫」と呼びます。耐火金庫とは「火災対策」の性能を持った金庫のことです。日本では主にJIS(日本産業規格)によって性能基準が定められ、試験が課せられています。

防盗金庫とは、耐火性能に加えて「盗難対策」の性能を持った金庫のことです。日本では主に日セフ連(日本セーフ・ファニチュア共同組合連合会)によって各種の破壊行為を想定した防盗性能試験の基準が定められています。


耐火金庫は磁気メディアを守ることもできる

金庫の耐火性能は、一般的な建物火災でみられるような徐々に燃え広がる火災はもちろん、消火活動が困難な大火、震災による建物の崩壊後に火災が発生した場合までが想定されています。JISによる耐火試験の中には急加熱の後に高さ9.1mから半砕けのレンガの山に落下させ、さらに逆さまの状態で再度加熱するなど過酷なものもあります。

また、耐火試験で使用される収納物は「一般紙用」だけを想定しているわけではありません。 磁気テープやフレキシブルディスクカートリッジといった「磁気メディア用」にも異なる合格基準が用意されています。
これは磁気メディアが、一般紙の場合よりもはるかに火に弱いという性質を持つためです。 耐火金庫には「一般紙用」だけでなく、「磁気テープ用」「フレキシブルディスクカートリッジ用」などの「磁気メディア用」も存在するので、収納物に合わせてそれぞれの耐火性能基準をクリアした金庫を選ぶことができます。


防盗金庫は対溶断・対工具、対破壊性能を有する

金庫の防盗性能では主に工具を使用した破壊をいかに防ぐかが重要視されています。
JISによる防盗試験には、まず金庫破りで最も多い手口であるバールや金切りノコなどによる短時間での扉のこじ開けに耐えるものがあります。この試験は防盗金庫ではなく、耐火金庫に課せられる試験です。

防盗金庫に対する試験では、日セフ連が定めた基準があります。具体的にはガス溶断器や電動工具による大掛かりな破壊行為を想定した試験、電動工具や簡易工具などによる破壊行為を想定した試験があり、いずれの場合も15分、30分、60分という試験規定時間が設けられています。(時間が長いほうがより高性能)

なお、耐火性能も防盗性能も、試験に合格した金庫には「一般紙用2時間耐火性能」「対溶断・対工具30分(TRTL-30」)といった具合に、「どんな内容の何分の試験に合格したか」を示す合格マークがついています。


顔認証も登場! ロックシステム

金庫に備えられているロックシステムも安全のための重要ポイントです。ダイヤル式、テンキー式などのオーソドックスなものから、ICカードロック式、さらには最新の生体認証技術を用いた指紋照合式、顔認証式まで、用途に応じた各種のタイプが存在します。

中でも指紋照合式や顔認証式は、システムに登録された人間しか錠を開くことができない安全性の高いロック方式です。ユーザーは鍵の管理や持ち歩きの煩わしさから解放され、製品によっては記録された解錠履歴を参照したり、パソコンで履歴情報を確認・管理するといった機能も備えています。


専門家の意見を参考に

金庫の安全性には以上のようにさまざまな側面があります。また製品も一般家庭用、オフィス用ともに多様なニーズに対応するものが作られています。初めて購入する人にとってはどんな性能を備えた製品が最も自分に適しているのか、大いに迷ってしまうところでしょう。

金庫の正しい選び方の普及を担うエキスパートとして金庫診断士という資格があります。金庫診断士は、ユーザーに対して正しい選び方や使い方など金庫に関するアドバイスや提案を行います。安全性が高く、目的に沿った最適な金庫を選ぶには、専門家の意見を参考にすることも有効な方法となるはずです。 弊社のスタッフは金庫診断士の資格を有しておりますので、いつでもお問合せやお見積もりをご依頼ください。