印鑑の安全な保管方法!
自宅か貸金庫か?



印鑑は金融機関での契約や大切な各種手続きのために欠かせないものです。そのため安全に保管することが必要ですが、はたして自宅のどこか目立たない場所にしまうのか、金庫にしまうべきなのか、それとも別の方法があるのでしょうか?
今回は印鑑の保管方法について考察します。


印鑑の保管場所といったら……?

自宅で印鑑を保管しておくために考えられる場所をいくつか挙げてみます。それぞれどんな特徴があるのかを認識しておきましょう。

タンスや引き出しの中
実際に保管している人が多いのがタンスなどの引き出しの中です。しかしこれらは泥棒が侵入すれば真っ先に探す場所です。安全な場所とはとても言えないでしょう。

食器棚や冷蔵庫、仏壇
キッチンの食器棚や冷蔵庫、仏壇は現金などを含めて隠す人が多く、これも泥棒に探されやすい場所です。

本棚の本の中
本棚に本が大量にある人なら本の中にしまうのはある程度有効です。厚い本を繰り抜いて……といった方法もありますが、本の形をした収納箱も商品化されています。本棚の奥を二重板にするといった人もいます。

エアコンの上や電灯の傘の上
泥棒が空き巣に入って室内で物色する時間は平均15 分、高い場所は限られた時間の中で探すのが後回しにされる傾向にあると言われます。隠し方によっては効果的かもしれません。

寝室や子ども部屋
寝室は鏡台やタンスなどがあって探されやすい場所です。洋服の中やベッド周りもチェックされます。子ども部屋はある専門家の話によれば比較的後回しにされることが多いようです。

金庫の中
「防盗金庫」を使用すれば防犯性は高くなります。金庫が見つかったとしても、扉をこじ開けたり持ち出すことは容易には行えません。ただ、印鑑は乾燥や湿気に弱いので、たまに印鑑を取り出してケアすることが必要です。


通帳と印鑑は別々に保管しよう

銀行印と預金通帳は同じ場所に保管しない、というのは印鑑を保管する際の鉄則です。また、実印と印鑑証明書も別々に保管しましょう。不動産の権利書、手形、小切手も違う場 所へ、さらに免許証、健康保険証、パスポートなど本人確認書類として使えるものも一緒に置いておかないようにしましょう。これらをセットで保管しておくと盗まれて使用されるリスクが高まります。

なお、このことを逆手に取って、預金通帳と「銀行印ではないダミーの印鑑」を一緒にしまっておくという方法もあり、ネットで話題になったことがあります。
嫌な話ですが、預金通帳と印鑑をセットで盗み出すのは実は身内や知り合いが一番多いという事実もあります。まさか銀行印ではない印鑑が通帳と一緒に補完してあるとは普通は思いませんし、銀行印ではない印鑑でお金は引き出せません。これも参考になる情報でしょう。


ベストな保管場所は貸金庫?

印鑑の保管場所として最も危険性が低いと言われるのは、実は銀行など金融機関の貸金庫です。貸し金庫なら空き巣に入られても被害に遭う心配はほぼなくなります。通帳は自宅で、印鑑は貸金庫へという使い方が良いでしょう。
ただ、貸金庫は年間数千円から数万円の使用料がかかるほか、印鑑が必要になった際はその都度取りに行くことになり、金融機関によっては午後5時までなど時間帯が限られることもあります。そうした使い勝手を考えれば、自宅の金庫か、もしくは貸金庫というのが最も実用性が高く、安全性の高い選択肢になるのではないでしょうか。